第1章 #2

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 「確かに難しいが、 私が指導するから君にそれをやってもらいたんだ」  「あの、 兜割りと今回の天峰山の一連の事件と何か関わりがあるのでしょうか」  小野の問いかけに吉川は答えた。  「そのあたりは洞心和尚が心得ているよ。 その点は安心しておいていいよ」  小野は、 この際生来の不安や臆病心をなんとか封じ込めて、 師匠の吉川と洞心和尚の指示に従おうと改めて決心した。  「・・・わかりました。 私で出来ることならやります。 どうぞよろしくご指導お願いします」  あす、 早速指導します、 ということになった。 翌日、 小野は吉川の自宅で特訓稽古を開始した。
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