第1章 #2

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   この三名の氏名をしばらく一念凝集という体で見つめたあと真木は言った。  「小野さん、 この方々の氏名になにかありますよ。 私はそう感じます。 たしか天峰山は昔ふもとあたりで銀を掘っていましたね」  「ええ、 江戸時代、 天峰山は銀山としてかなり有名でした。 それが何か」  「今回の事故はどうもその銀山が関わっているような気が私にはするんです。 一度銀山時代の天峰山のことをお調べになったらいかがでしょう。 きっと何か手掛かりが見つかると思いますよ」  真木の意外な言葉に小野は、 わかりました少し調べてみます、 何かわかったらお知らせします、 と言って寺を辞去した。
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