-最悪の出会い

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     ◇ ◇ ◇  思い起こせば5歳の頃だったか。あたしは近所にちょっと好きだなって思えた男の子がいた。名前は・・・思い出せない。  ただ、笑顔がよくてあたしのことをいじめっ子から守ってくれていたことだけ覚えている。  その子は優しくて自分のもらったものは何でも半分に分けてあたしにくれた。たとえば板チョコ。おやつに板チョコを半分だけもらってもさらにその半分、全体の4分の1をあたしに割ってくれた。ドーナッツだって半分こ。  いっつも一緒だった。
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