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小学校に上がった頃だったかある日事件が起こった。
今思えば何のことはない、ただの照れ隠しだったのかもしれない。その男の子の同級生にあたしたちは冷やかされた。
小さな子が冷やかす内容など大したことはないのにその年頃の男の子にとっては重大なことだったのかもしれない。
「別にこいつのことなんか・・・大嫌いだよ。」みたいなセリフだったと思う。
でも仲が良くて優しくてあたしのことを大切にしてくれていると思っていた男の子があたしの目の前で突然豹変した。そのセリフのショックだったこと。
小さな胸がつぶれる思いがした。
ショックすぎてしばらく熱が出て学校を休まざるを得なくなった。その後もあたしは体調が悪くて学校を休みがちだった。
全快したある日、学校へ行くとその男の子は姿が見えなくなった。
のちに聞いた話では転校したとだけ聞かされた。
◇ ◇ ◇
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