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突然のお姫様抱っこ。
じたばたしてみる。
奴は苦笑いであたしを丁寧に下ろした。
「俺のことそんなに嫌か?」
あたしにどんな返事を求めるつもり?そんなこと当然。
見上げた奴の顔は異様に整っていて、こういうのをイケメンと評するのだろう。以前朝ドラに出ていた主演の背の高い俳優さんによく似ていた。
あたしは小さく頷いた。
「ふぅ。」
奴の小さなため息。
「重いだろ?鞄持ってやるよ。」
あたしのスクバに手をかけた。あたしは思い切りその手を振り払う。これ以上人質(?)を取られてあたしはどうやって帰ったらいいの?
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