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「・・・久住・・・あれ?もしかして久住さんって椎名君の隣の席の?」
顔を見上げると目の前に差し出された教科書と笑顔。
「え?あ・・・はい。」
彼女は素敵な笑顔で小さく笑った。
「あたし、サッカー部のマネで藤澤です。この前、地理資料集貸した。」
「ああ。藤澤さん?」
「そうそう。」
「あ、えっと、久住です。久住和音です。この間は突然すみませんでした。ありがとうございました。助かりました。」
「久住?もしかして今噂のダサ子?」
藤澤さんの隣に立っていた背の低い方の人が遠慮なしにそう言った。
「もう、遥香。失礼でしょ。ごめんなさい久住さん。」
「あ、いえ。噂のことみんな知ってるし、ダサ子って呼ばれてることも気にしてませんから。」
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