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「はい、はい。篠田君が女の子と一緒なんて珍しいね。」
「もう・・・いいから早く。」
「はい、はい。」
気のいいおばちゃんが奥へ消えた。
おばちゃんと奴の会話、ここへは女の子を連れてこない。ってことはいったいこいつは女の子と一緒のときはどこへ行く?
いけない妄想が頭の中を駆け巡る。“食ったら飽きてポイ”まただ。あたしはこのままいけない場所まで引きずられていくことになるのか?
ダメだ。ダメ。
いけない妄想を振り払い立ち上がろうとした。だけど左腕を引いて再び席に座らされる。あたしの中の警戒警報は鳴りやまない。
「逃げてもいいけど、腹、減ってんだろ?これ食ってからでも遅くねーんじゃねぇ?」
思っても見ないセリフ。
鉄板を見つめたままの顔は寂しそうだった。
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