-日陰の雑草

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 無遠慮な視線が突き刺さる。そこにはさやかさんだけじゃなく取り巻きの連中の顔。体育館で見た顔がいくらかある。靴はみな同様にブルー。 しまった。  あたしは取り巻きの隙間を探していた。  さやかさんを先頭にあたしはしっかり取り囲まれ、女子トイレに連れ込まれた。 「ダサ子、あんたどうやって一斗落としたの。」 落とした?落とした覚えなんかない。 「奴・・・先輩とはなんでもありません。あっちが勝手に・・・。」 「黙れ!」  取り巻きの一人があたしの腹を蹴る。  さやかさんがあたしの胸ぐらを掴んだ。 「一斗をどうやって落としたかって聞いてんだよ。もしかしてあんた、一斗とやった?」
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