水底の子守歌

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「どうします?貴方が行きたいと言うなら、構いませんよ」 寛大に言ってくれるグランシアだが、礼を受け取りに行くと言うのも気が引ける。 「……待って……」 プラチナの好意を無碍にするのも、それはそれでどうなのだろうと頭を悩ませていると、ルイの声が思考を遮った。 彼はレヴィアスの元に歩み寄ると、辿々しい口調で願い出る。 「あの、レヴィアス様……お願いが、あるん……だけど」 「……?」 丁寧な前置きに、レヴィアスは怪訝も露わにルイを見下ろす。 「セレスと……ヒューガを、会わせて……あげて」 「…………」 交わした約束を覚えていてくれたルイに、セレスは言葉もなくその背中を見詰めた。 だがしかし、視線だけを動かし、セレスを見やったレヴィアスの威圧感。 違う意味で声が出なくなる。 「……ルイをけしかけたのは、お前か?」 「いや……別にそんなつもりは……でも、会いたいです!お願いします、レヴィアスさん」 ルイに罪をなすり付ける訳にもいかず、実際ヒューガに会いたいと言ったのはセレスだ。 彼に習ってレヴィアスに駆け寄り、せき立てられるように訴える。 「お、おいおい、セレスはまだしも、ルイまでどうしたんだよ。大体会うって言っても、時と場所ってもんが……」 レヴィアスとセレスを交互に見やったアスーラは、戸惑い混じりに割って入る。 「まあ、ここにヒューガ君を連れて来る訳にはいかないし、進んで機関に戻るのも考えものだよね」 珍しくアスーラに同意するような言い回しだが、イーグルの声音はやはり適当さが拭えない。
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