水底の子守歌

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「フランシス……私、早く姉さんを助けてあげたい。姉さんと、一つに戻るの……」 「ええ……」 「こうしていても、聞こえる。姉さんの悲鳴……私が姉さんの魂を食べたら、もう姉さんは苦しまなくていいのに」 だから嫌いだと、レリスはカプセルに爪を立てた。 セレスが心を寄せる者。 セレスを縛り付け、魂を譲り渡す事を躊躇わせる存在は、邪魔でしかない。 その言葉を聞いたフランシスは、満足そうに瞳を細めた。 「いい子ですね、貴方は……――――」  
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