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優莉乃ちゃんの新生活の準備が
粗方整い
聡美が保証人の欄を埋めた契約書を
メール便で郵送
翌日にはこちらに届く
優莉乃ちゃんの希望は
京都だったようで
後期も地元の大学に合格していたけれど
「とうさま、こちらも合格でしたから
地元で進学しようと思います」
「色々と気遣いをしてからの決断だろうけどね
優莉乃、一回きりの人生なんだから
銭、金じゃないんだよ
父さんはまだまだ大丈夫だ
余裕だよ!
優莉乃が後に後悔の無い決断をするんだよ」
大切な一人娘の優莉乃ちゃんの背中を
優しく強く押してあげたはぁと君
優莉乃ちゃんは涙を浮かべて頷いたそうだ
そのやり取りを真琴と三人で並ぶキッチンにて
餃子を包みながら
優莉乃ちゃんからこっそりときいた私は
はぁと君の懐の大きさと
はぁと君の親心に目頭が熱くなった
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