人生最終日~再スタートはやっぱり…~

3/20
15人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
「この家の使用人頭の、"マキ"だよ。 宜しくね、甘竜塔矢(あまたつとうや)」 「!!(て事は…)」 「呑み込みが早くて助かるよ。 お察しの通り、今のアンタは所謂幽霊ってヤツさ」 「やっぱりか…」 予想通りの返事に、深い溜息を吐いた。 「噂通り随分落ち着いてるね。 心を読んだ事も、状況の受け入れも」 「落ち着く以外に、出来る事なんてありませんからね」 諦めの言葉を口にすると、マキさんは一瞬翳りを見せるが、直ぐに消してすっと立ち上がった。 ? 何かまずい事でも言ったかな? 「じゃあ私は、アンタが目を覚ましたって伝えてくるから」 とだけ言って、部屋を出て行ってしまった。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!