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初めて、かもしれない。
アキラの前でこんなに涙を流すのは。
はらはらと零れる涙を拭うこともできずただ、意味も分からず涙だけが頬を伝う、
「…嫌、いだ、お前なんて、大嫌いだ。…ッ」
「俺はお前が好きだ」
ふわりと温かさに包まれて、びっくりして涙も止まった
「……離せ─っ!。もう俺に触るな」
「ごめん、ごめんな。もう二度とお前を傷つけないから。嫌いなんていうなよ。……俺にはお前しかいないんだ。」
「、嘘つき野郎だな。…………俺はお前が、死ぬほど嫌いだ」
嫌いだと、自分自身にも言い聞かせるように言葉を紡ぐ。
「──ッ。仕方ねえよな。俺はお前に酷いことをしていたんだから。おまえの気持ちなんか考えないで俺のことしか、見てなかった。……それでも、お前が俺を嫌いでも俺はお前を愛してる。俺のそばから離れないでくれ……っ」
泣いてすがりついて、まるで子供のようなコイツを周りは見苦しいなんて思うかもしれないけど
俺は、バカだから。
とても、愛おしく思ってしまった
ああ。
その気持ちに応えてしまえたら、なんて楽なんだろう。
俺にもう少し勇気と時間があれば。なんて思ってしまう
俺はもうすぐ消えちゃうから、
お前を、残してしまうお前を悲しませたくはないんだ。
誰も悲しませたくはないから、
俺は、──
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