25人が本棚に入れています
本棚に追加
/120ページ
「鈴さんは可愛い方です。
多分、近所でも評判の野バラの様な方だったと言いますから。コレは想像ですが…丘の上の夕景に立つ鈴さんはそれは美しかったでしょう…と。」
少し遠くを見る様な目で…気持ち優しげに微笑むハル君を見て、何故か無性に腹が立って来た。
浮かんだのは、二人のダンスシーン。
ムギュ~
手が…手が勝手にハル君の頬っぺたを抓っている。ヤバ…い。
驚いた顔でワタシを見ると、頬っぺたにあった手を握り…又、ニッコリと笑い
「大丈夫です…。」
と…そう言った。
赤くなったハル君の頬っぺたと、お揃いになったワタシ。
『おい、俺が居る事、完璧無視して…続きは、ばぁちゃん所でイイだろう?取り敢えず、早く食べて…時間もあることだし。な?食べろ、凜!』
そうだ。時間…って、ソレ聞いて無かったし。
最初のコメントを投稿しよう!