第5章

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「鈴さんは可愛い方です。 多分、近所でも評判の野バラの様な方だったと言いますから。コレは想像ですが…丘の上の夕景に立つ鈴さんはそれは美しかったでしょう…と。」 少し遠くを見る様な目で…気持ち優しげに微笑むハル君を見て、何故か無性に腹が立って来た。 浮かんだのは、二人のダンスシーン。 ムギュ~ 手が…手が勝手にハル君の頬っぺたを抓っている。ヤバ…い。 驚いた顔でワタシを見ると、頬っぺたにあった手を握り…又、ニッコリと笑い 「大丈夫です…。」 と…そう言った。 赤くなったハル君の頬っぺたと、お揃いになったワタシ。 『おい、俺が居る事、完璧無視して…続きは、ばぁちゃん所でイイだろう?取り敢えず、早く食べて…時間もあることだし。な?食べろ、凜!』 そうだ。時間…って、ソレ聞いて無かったし。
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