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…その先に、お爺さんが。
そんな背は高く無い、が…
細い金縁の眼鏡をかけた、スッと背筋の伸びた様な人。
ただその出で立ちに…目を丸くする…
『相原さんですか?』
「はい。」
頭を下げた。
お爺さん。
「電話ではありがとうございます。近藤です。
こちらが、鈴ばあちゃんの孫の凜で…彼が…」
「天堂です。」
「アナタが…天堂君の…」
ハル君が会釈をした。
『早速ですが…相原さん、どちらがソレでしょうか。』
長方形の角の取れた形の横長のお墓。その横にまるで水子を祀った様な小さなソレを手の先で示す。
「コレですか…。」
とハル君。
それに答える様に、相原さんは話し始めた。
「円さんのお墓になります。永き間に、建物の補修、庭木の移動が進みまして…一度は掘り返しも考えたのですが、よくよく調べてみると、庭に埋められたままはマズいと、知り合いの埋葬と共に場所を作りココに眠っているそうです。」
ココに…
曾祖母が…?
オマケの様にある。
お墓と見れば、そう見えなくもナイ。その程度。
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