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奇跡、神の祝福…青き薔薇。
ハル君が何処かへ連絡。
司教が現れる。
薔薇窓側の通路から祭壇前に進み出て、あの、刺繍のクロスの前に手をかざし、何か呟く…
祭壇の大きな十字架の前、長い蝋燭が両側に並ぶ真ん中に、ワタシとハル君を跪かせた。
額に手をかざし…呟く様にお祈りを始めた。
Je vous salve, Marie pleine de graces. Leseigneur est avec vous…
神の母聖マリア
罪深い私達のために
今も死を迎える時も
祈って下さい…
祈りが終わると…こちらを振り向きニッコリと笑い、ワタシとハル君、一人ひとり握手を交わし…司教は再び薔薇窓方向に消えてゆく。
2人で再び、母の青い薔薇の刺繍を前にする。
「愛は祈りに似ていますね。」
ハル君は、そう言い…
ワタシを抱きしめた。
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