第4章

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帰りは… 何だか 良く覚えていない… ワタシは何故だか…黒い瞳と黒髪を取り戻した。 切符を買い、地下鉄に乗り… 宿へ帰る。 本当は…薔薇の村ジェルブロアやゴッホ終焉の場所オヴェール・シュル・オワーズにも行って見たかった… けれど…カラダが動きたく無いと、拒否する… 身体から力が抜けて… ハル君が肩を支える… 宿にたどり着くが 夕食に出る気力さえ無く… ルームサービスを頼む。 食後…夜9時… 電話をする。日本は午後2時。 母が出た…お店に繋がったらしい。 『凜、あなたなの?どう… 』 「お母さん…。 お母さん…あった。 青いの…見たの…。」 『そう… 見たのね?ハル君は?』 「凄かった… 凄かったよ…。」 『一緒なのね?』 「うん…。」 『ならいいの。』 「…でも、お母さん…ロンドンって。」 『英国とフランスの架け橋的な?友好の証みたいなもので寄贈されたの。』 あの時は、特別気にせず話していたから話さなかったけれど…と。 何でも自力が心情のお母さん。 甘く無いわ… ハル君だって何も言わなかったよ?
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