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「あっ!ワンちゃん起きたよ!ママ!!」
僕がゆっくりと目を開けるとそこには見慣れない場所に温かい毛布、そして先ほどの幼い少女がいたのだ。
ああ…僕はこの子に助けられたんだ…。
僕は嬉しくて、嬉しくて、大きな声で「泣」いた。
その日から、僕は君とずっと一緒にいる。ずっと君のことを好きでいる。
命の恩人である君に「ありがとう。」と伝えたい。
僕の初恋の相手に「愛してる。」と伝えたい。
けど、どんなに伝えたくても、君には届かないんだよね……。
それでも僕は言い続けるよ。
たとえ届かなくても、僕はいつか届くと信じて、叫び続ける。
僕の名前はホット。
温もりを求めていた僕に君はとびきりの「愛」という温もりをくれた。
人間とか犬とか関係ない。
今日も僕は届かぬ愛を大声で「鳴」いた。
『届かぬ愛』ーENDー
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