2456人が本棚に入れています
本棚に追加
/114ページ
***
楽しい時間が過ぎて皆が帰った後、
愛菜さんに故意に着替えを持って帰られた私と海翔は、
新郎新婦の格好のままで、
颯介さんの淹れてくれたコーヒーを飲んで過ごしていた。
両親と弟が帰る間際に、また泣いてしまった私が落ち着くのを待つために。
だって、
両親を見送ってる時、
私が泣いたりしないように唇をギュッと噛み締めているのに、
「芽依のお父さんとお母さんみたいな、仲の良い素敵な夫婦になって、あったかい家庭作ろうな?
俺、父親ってどんなもんか解んねぇから、芽依のお父さんのような優しくて、頼もしい父親になれるよう頑張ってみるから」
なんて、
眩いくらいの柔らかい笑みを浮かべた海翔が、
長身を屈めて私の耳元にソッと囁いてくるんだもん。
そりゃ、感動して泣いちゃうよ……。
こうして、
お互いの家族に祝福され
私は最後の最後まで一杯泣いちゃったけど。
それに、
愛菜さんのちょっと違ったプレゼントももらって。
私と海翔だけじゃなくて、
色んな人たちの沢山の愛(優しい想い)に支えられているんだってことに改めて気づかされることになった。
ーーー皆の愛に包まれて……。
最初のコメントを投稿しよう!