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私がその魅力に気が付いたのは、
小学校にあがる数か月前のことだった。
それは特撮や戦隊物のヒーローの登場などにはお馴染みの、
ド派手な爆発である。
もともとは特撮や戦隊物に興味はなかったが、
他に火薬を使った演出のある身近な映像や出来事もないので、
食い入るようにそれを見ていた。
見ていた、
といっても興味があったのはあくまで爆発シーンであってヒーローたちではない。
私が産まれてからこれまでにやっていた特撮はすべて見ているが、
内容を聞かれたら主人公の名前すら答えられないのだ。
だから、
私の両親は困惑していた。
彼らは私の誕生日やクリスマスなどにはそういうロボットとか怪獣のおもちゃや人形をプレゼントしてくれたのだが、
私がそれを知らないのだ。
むしろ彼らの方がそういうものを正しく楽しんでいたと思う。
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