第2話

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「彼方、ほら行くわよ」 「はーい」 メンバーと顔合わせの日になってしまった。 洗面所で念入りに髪の毛をセットしてぼろが出ないように注意する。 今日は母さんが車でおばさんのところへ連れてってくれる。 父さんは母さんより一足先にアメリカへ飛び立った。 母さんも明後日行くらしい。 準備もあるのにわたしを送ってくれる。 この家は二人が出てもいつでもわたしが戻ってこれるように残しておいてくれるらしい。 ・・・これもまたおばさんの財力。 とりあえず、一週間分の着替えをボストンバックに入れ、車に乗り込んだ。 着替えはほとんど昨日の帰りに揃えたのと母さんが揃えてくれた男物。 他の物は一週間後に届く予定。 まあ欲しいものは変装して取りに来ていいことになってるけど。 そしてあまり時間が経たずにおばさんのビルに到着。 「じゃあ、陽夜ちゃんによろしくね。元気でね、母さん達向こうで応援してるからさ」 「ありがと」 そう言って母さんは車でビルの前を後にした。
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