第4話

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秋斗が着替え終わり、次は彼方だ。 「彼方って起きるの苦手なのかな」 秋斗は着替えて目が覚めたらしい。 「さあ。でも昨日はだいぶ起こすのに手間かかったぞ。」 コンコン・・・ 一応、ノックをしてみる。 しかし、返事がない。 そして起きている気配もない。 「彼方―!おっはよーー!」 ガチャッ 秋斗が堂々と、彼方の部屋へ入っていく。 俺はそのあとを追う。 彼方はというと、掛け布団がもう既になく、大の字でまだ眠っていた。 しかし、寝息はとても静か・・・。 「おい、彼方。起きろ」 彼方の体を声をかけながら揺する。 「ん・・・」 しかし起きる気配はない・・・。 「かーなーたー。起きろよー」 「ん・・・や・・・」 そう寝言を言って彼方は俺たちのいる方へ寝返りを打った。 「や・・・だってさ・・・彼方めっちゃ可愛いな」 「は?こいつ男だぞ?」 「可愛いじゃん。うわっ、肌も真っ白じゃん。女の子みてー」 秋斗の目線の先には寝返りでTシャツが捲れて出た真っ白で真っ平らな腹。 年頃の男なら腹が割れてそうなのものなのに彼方の腹は、スーッと筋が通っているだけで、自分と同じ性別の体を見ているようには見えたなかった。 ドキッとしてしまった。 彼方の部屋で二人してボーっとしていると、気づいたら10分前。 彼方が女だったら軽く犯罪だし、変態だ。 「やべえ。あと10分後には事務所にいなきゃなんねえのに」 「え!?どうすんだよ!!!彼方まだ寝てるよ!!!」 「しょうがねえ」 そう言って俺は彼方をいわゆるお姫様抱っこをして抱えた。 「うわっ。めっちゃ軽い・・・こいつちゃんと食べてんのかよ・・・」 「なにそれ!俺もしたい!」 「あと10分しかねーんだよ!んなことできるか!」 「えーー」 「おら、義人さんエンジン回して待ってるから行くぞ」 そうして俺たちは家を後にした。 そのあいだ、俺たちはうるさかったのにもかかわらず、彼方はずっと寝ていた。
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