第4話

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目が覚めると、車が止まっていた。 「・・・着いた・・・?」 「着いた?じゃねーよ!いつまで寝てんだよ!」 「ごめんごめん!そういやここどこ?」 「事務所だよ。レッスンなんだって今日」 「へー・・・って俺ガッツリ寝てた」 車から出て、レッスン室のある階へ歩く。 「熟睡だったな」 「起こしに行ったんだぜ?灯と一緒に」 「マジかよ・・・」 申し訳なさがこみ上げてくる。 「んで、灯が姫抱きにして連れてきた」 「・・・そこまでしてもらったのかよ・・・」 「お前、すげぇ軽かったんだけど・・・ちゃんと食ってんのかよ」 「昨日も見てたじゃん」 「だよなあ」 「(そういや私・・・サラシつけてたっけ・・・。 つけてなかったら一発アウトじゃん・・・。灯にお姫様抱っこされてるからそれなりに密着もしてるはず・・・。)」 そう思いながら二人にバレないようにそーっと自分の胸を触って見る。 スッ 「(よかったーーー!!つけてた!!年には年を入れてつけて寝たんだよ・・・。ありがとう昨日の私!!!)」 そう思ったのも束の間で・・・。 ガバッ 後ろから秋斗がのしかかってきた。 「うわっ、なにすんだよ。歩きづらいだろ」 秋斗はそのままわたしの両脇腹へと手を回す。 「お前、こんなに細いのに昨日の晩飯入ったのかよ」 「お、お前どこ触ってんだよ」 ふわっ 突然体の浮遊感。 なにかと思ったら、秋斗にお姫様抱っこをされていた。 「うわっ、ほんとに軽い。もっとお前飯食え」 「だーかーらー、なにしてんだよ」 「だって灯がしてんの見ていいなって思ったから」 「思ったから、じゃねーよ!早くおろせよ」 「えーもうちょっと!もうちょっと!」 「嫌だ!!!」 といって足をばたつかせる。 「うわっ、あぶねえだろ」 そういって、秋斗はしぶしぶと私を降ろしてくれた。
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