第1話

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社長室をノックして中に入ると、案の定おばさんは喜んだ。 「似合ってんじゃない!」 「自分でもびっくりだよ」 「アイドルになってくれる気になった?」 「・・・もうこうなったらなるしかないでしょ。おばさんもわたしのこと何が何でもアイドルにする気でしょ?」 「あたりー」 おばさんは満面の笑みを浮かべた。 「今後の話なんだけど」 おばさんはいきなり真剣な顔に戻るなり話しだした。 「日菜に聞いたと思うんだけど、転校するんだよね」 (なんでおばさんが知ってるんだ・・・) 「そうだけど。父さんの転勤でアメリカに」 「それ、あたしの差金」 「は!!!!!!!!!?」 「お父さんの会社、この会社の傘下でアメリカ支社にってもらおうと思って。日菜も行くって言ってたわよ」 日菜というのはわたしの母さんだ。 「え!!!!!!!!!?わたしは????????」 「あなたは、またこの会社の傘下なんだけど、『綺堂学園(キドウガクエン)』っていう芸能科のあるところに入ってもらう予定。手続きとかもろもろ私がやっておいたわ」 「そ、そう・・・。ありがとう」 (なんだかしっくりこない・・・)
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