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「え、じゃあわたし一人暮らし?」
「寮に入ってもらう予定。寮といっても一軒家なんだけど、メンバーだけが住むようにするわ」
「ちょちょちょちょちょ、待って。え、わたしメンバーと住むの???」
「そうに決まってるじゃない。なに寝ぼけたこと言ってんのよ」
するとおばさんはなにか企んだように含み笑いを浮かべた。
「あなたはメンバーと一緒に住んで、一緒に学校に登校して、一緒に仕事をしてもらうわよ。そして・・・学校に男として登校してもらうわ」
「え!!????無茶な」
「無茶じゃないわよ。第一ファンにバレたらどうするのよ。男装して特訓しに行くようなもんよ」
おばさんは、わたしのことを説得にかかるが説得されている気分には全くならなかった。
「メンバーにもバレないように暮らすのよ」
「え」
話の最後にはとんでもないことを言った。
この人は本気でそんなことを言っているのかと疑いの眼差しを向ける。
「マジよ。大マジよ。最悪メンバーにバレても構わないけど・・・ファンにはバレないでちょうだいよ」
この話には拒否権がなさそうだ。
「・・・わかった」
「彼方ならそう言ってくれると思ったわー!!!!」
そう言っておばさんはわたしに抱きついた。
わたしはおばさんも必死なのか、と自分に言い聞かせた。
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