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「彼方の芸名考えなきゃね」
「なんで?」
「知り合いとかに万が一バレたら大変でしょ?」
「ああ、そっか」
「わたしね、考えておいたのよ」
そう言っておばさんはソファから立ち上がり自分のデスクへ行った。
そして自分のデスクから一枚の紙とペンを持ってきた。
おばさんはわたしの前にやってくると、その紙に文字を書き始めた。
「・・・美郷 彼方(ミサト カナタ)?」
「これがあなたの芸名!下の伊崎と似てて違和感ないでしょ」
「下の名前は変えなくていいの?」
「変えたら私が間違えそうなのよね」
(自分勝手な!!!)
(美郷彼方・・・これがわたしがしばらく付き合っていく名前・・・)
「じゃあ、明日10時にまたこの部屋に来てくれる?顔合わせするから」
「わかった」
そういってわたしはおばさんのいた部屋を後にした。
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