Act.11 Side Ayumu

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その日をきっかけに、俺は葉月を家に呼ぶことを避けるようになった。 飲みに行くのも映見と瀬那川を同席させるのがほとんどで、葉月と1対1で向き合う時間を減らした。 それは自分の中に渦巻く不可思議な感情を無理やりねじ伏せるための唯一の方法だったからだ。 しかし、そうすることで葉月自身も少しずつではあるが、前向きになっている気がした。 販売促進部のメンバーと飲みに出かけたり、映見と共に合コンに参加するなど自分の視野を広げて行く葉月の姿に、心のどこかで寂しさを感じながらも俺は見守って行こうと自分に言い聞かせていた。
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