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「で、その住んでるのがどんな奴か気にならね?」
悪いけど、俺は知っている。十年たった今でも、誰にも話してない。
「気になるな……」
雄太が顎に手を当て言った。圭輔の目が俺を射抜くいている。
「俺は気にならない」
今の俺には、小学生の時のように、探検なんかしている暇はない。
「気になる二票で、気にならない一票か」
俺はカツ丼を食しながら、根本的な事を疑問に思った。なぜ、票を取ったんだ?
俺の脳裏に、嫌な予感がかすめる。
「多数決の結果、気になる二票だったから誰かに行ってもらいまーす」
嫌な予感が的中した。
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