全ての始まり

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それでも姉さんは僕に優しかった。 別に僕を助けた訳じゃ無いけれど、僕をいじめ無かった。 それが、唯一の心の支えだった。 けれど、そんな希望さえも、あっさり絶望となってしまった。 父「お前は幸一をどう思っているんだ。」 偶々玄関から父と、姉さんの会話が聞こえてきた。 凪沙「質問の意図が掴めません。」 父「お前は優しい、その優しさをまさかあの屑に、向けてないか、と言うことだ。」 そう。姉さんは優しい人だ。だから何か期待してたのかも知れない。 あるはずのない期待を。
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