第12章 禁断の封印

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「どうしてるか――見に来たらどうだ?」 死んだ恋人が残した 濃厚な言葉に埋め尽くされた部屋。 「いいの?あんな邪険に追いだしたのに……」 「そんなしおらしい声出して。またあの男に嬲られたんだろ?」 暗闇に光る僕の瞳は 屈折と疑心に満ちていた。 「必要以上に……愛されると苦痛なんだ」 また 居場所を失ったんだ。 「分かるよ。おいで」 理解を示し招き入れておきながら。
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