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4番目にやって来たのは、
失礼だがホームレスなのではないかというほど、ひもじい格好をした男性。
最初、不審感を抱いた私だったが、
その男性は「今日は冷えますなあ」と人懐っこい笑みを浮かべ、バスの中へと入っていった。
今夜の客の中で一番親しみを覚えた。
人は見かけによらないというのは本当らしい。
5番目にやって来たのは、
この肌寒い時期だというのに白いYシャツ一枚にコートはおっただけの細身の若い男性。
一言「よろしくお願いします」と挨拶だけ交わして中へと入っていった。
この男性が特徴的だったのは、なんと髪の毛が真っ白だったのだ。
白髪というのとは違う気がする。
染めている……いや、色を抜いているような綺麗で透明な白さだった。
近頃の若者のおしゃれというのはわからない。
しかし、礼儀正しいだけ有難いものである。
6番目の客だが……。
会社から連絡が入った。
乗客からキャンセルが入ったらしい。
ふむ。
つまりはこれで全員揃ったということだ。
時刻は22時丁度。
私はいつも通り、この相棒とともに目的地へ向け出発する。
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