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桜が廊下を歩いているのが見えた。そして、早速男子に声を掛けられていた。
確かに、桜は小学校の頃も男子にすごくモテていた気がする。まぁ、あれだけ可愛かったら当たり前かもしれない。早くしないと他の男子に取られるかも。
「告白かぁ……」
だが、告白しようにも……
俺はチラッと水谷の後ろに座る紅葉の事を見た。視線を感じたのかまた俺と目が合う紅葉。
「こっち見ないでくれる?次見たらセクハラで訴えるから」
紅葉が認めてくれないと告白すらできない。だが、絶対紅葉は認めてくれない気がする。俺と紅葉のやりとりに挟まれていた水谷が小声で俺に問いかけてきた。
「なんでか知らんが、紅葉ちゃんにめちゃめちゃ嫌われてるのな……何したんだ?」
「俺にも分からん……一応俺と桜と紅葉は幼馴染なんだけど」
「まじかよ!羨ましいなこの野郎!」
そう、幼馴染の筈だ。なのに、俺はなぜここまで優姫紅葉に嫌われてしまったのだろう。
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