第1章

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現在は放課後、、 よっちゃんの気配がするが、、 バタバタという足音は聴こえてこない、、 代わりにツカツカと静かな音が、廊下から響く。 ガラガラ、教室の扉がゆっくり開いた。 そこには、よっちゃんがいたのだが、、 「チョイッす、、先輩、、私、、っす、、」 恐ろしく低いテンションで教室に入ってきたよっちゃんに、僕は、驚きと疑問を含んだ言葉を発する。 「なんで!びしょ濡れなのっ!?」 よっちゃんは髪から水滴が滴り落ちるほどびしょびしょだ。 着ている白いセーラー服まで透けてしまっていて、僕は恥ずかしくなり思わず目を反らさ、、、なかった、、 透けて見えているのは下着ではない、、 どう見ても、、スクール水着だ、、 なんでスク水!? 今は雪が降っていないとは言え、11月だぞっ! もしかしてよっちゃんは、日常的に下着の代わりにスク水を着用してるのか、、!? そんなわけない、、 多分びしょ濡れなのと関係があるのだろう。 なんで僕は一人で勝手に盛り上がってしまったのか、、少し冷静になる。 よっちゃんが、僕の机の前まで歩み寄り、語り始める。 「先輩、、、私は将来、忍者になる事を夢見て、その為に日々修行に励んでいたんす、、」 どこか遠くを見ながら喋る。 へぇ~、、忍者か、、、 くのいちを目指している、とか言わないあたり、そういう系統のアイドルに成りたい訳じゃ無いみたいだ、、どうやら本気らしい、、、、 、、、えっ!! 忍者っ!? なんで忍者っ!? 将来、目指すものがあって、それに向かって努力するなんて偉いじゃないかと、普通に感心してしまっていた。 別に否定はしないが、、 よっちゃんの将来が不安になってきた、、 とにかく、将来忍者になるの下りから、びしょ濡れになる要素が感じられない、、いや、ちょっとはあるかもしれないが、取りあえず、もう一度質問する。 「なんで、、びしょ濡れなの?」 後、なんでスク水? よっちゃんは背中に手を回しゴソゴソとし始めた。 そして、僕の目の前にある物を差し出す。 「はい、、これ、、じゃん、、、」 !!?
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