第2章 共犯者

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「今日は取材が三本、それと食事会、そのあと、達樹のお父様も日本にいらっしゃるので、夕飯でも、だそうです」 「えぇ? 今、食事系がふたつあったよ?」 「昼まで寝ていた達樹が悪いんです」 「えぇ?」 だって、寝たの朝方だったし。寝かせないって言ったのに、照義だったし。 それに、それに、なんでそんなに元気なんだよ。こっちは……そのものすごく久し振りだったから。 「久し振りに貴方の艶姿を見られたんです。元気にならないわけがないでしょう?」 「うぅ……あれは艶姿じゃなくて、痴態っていうんだよ」 なお良いじゃないですか、なんて爽やかに笑う、誕生日にだけなってくれる共犯者は、その翌日 もう共犯者じゃなくて 元執事で 俺のお尻を叩くようにベッドから追いやる、少し厳しいけど世界一大好きな恋人に戻っていた。
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