1390人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
「裸に剥いて、組み敷いて」
「襲ってくれた?」
「泣かせてしまうところでした」
泣かないよ。
驚いたけど、きっと、ただそれだけで、照義のくれる全部に蕩けるくらい熱くなってたよ。
「お誕生日、おめでとうございます」
「少し、早いよ」
照義がチラッと時計を見て、そして、微かにだけ笑う。
その一連の仕草にさえこんなに心臓が跳ねるんだから、高校生の俺は絶対に――
「本当だ。じゃあ、少し、待ちましょう」
「え? やだ、今欲しいよ。誕生日プレゼント、欲しい、です」
二十五になった俺でもこんなにトロトロになるんだから、高校生の俺はもうどうなっちゃうかわからないくらい、照義のキスだけで蒸発しちゃうと思うんだ。
「何が、プレゼントで欲しいです、か?」
興奮で少し掠れた声の照義にこっちから、まだ覚えたてでなってないけど、腕を絡ませ甘いキスで誘惑してみた。
最初のコメントを投稿しよう!