……嫉妬。

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凍てつくような目で 私のことを見下ろしてた教祐くんは、 痛いくらいに私の腕を掴むと 細い路地へと引き込んだ。 「……誰と話してた?」   私のあたまの両側に、 まるで逃がさないかのように 突かれた教祐くんの両手。 あたまの上からは凍り付きそうなほど 冷たい声が降ってくる。 ……これが所謂 「壁ドン」って奴なんだとは思う。 よく雑誌なんかで、 「女子の憧れ」とか書かれてる。 けどこれ、 そういう意味じゃなくて ドキドキしてる。 「誰と話してた?」 「……同じゼミの内山くん」 「なにを話してた?」 「……レポートの、相談」 「それだけ?」
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