49人が本棚に入れています
本棚に追加
教祐くんがなんで怒ってるのか
わかってる。
でも、
こんなに問い詰めることないじゃない。
「……ごめん。
希未、ほんとごめん」
……不意に。
教祐くんに抱きしめられた。
さっきまでとは打って変わって、
泣きそうな声。
「希未可愛いから、
誰かに取られるんじゃないかって
不安で。
俺、ほんと余裕がなくて……ごめん」
「……うん」
「……それに」
そっと、教祐くんが体を離す。
見上げると指で涙を拭ってくれた。
「泣いてる希未もすっげー可愛いから
……ちょっと泣かせたくなった」
ゆっくりと顔が近づいてきて……
唇が重なった。
今日のキスは、
蕩けてしまいそうなほど甘かった。
【終】
最初のコメントを投稿しよう!