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……というかこれ、
「壁ドン」って奴だよね?
「なあ、どう思ってるの?」
眼鏡の奥の切れ長な目が、
私を見つめる。
きっとドキドキする
展開なんだろうけど、
宮下くんはなんだか怒ってて。
私は怖くて
涙目で見上げることしかできなかった。
「……ごめん」
すーっと私の行く手を塞いでた
腕が消えた。
宮下くんはなんだか
傷ついてるみたいな顔してて、
ちょっと困る。
「泣かせるつもりはなかったんだ。
その、さっき教室で話してたの聞いて、
あの」
……なんだ、そういうこと。
でもそれで、
こんなことを聞いてくるなんて
そういうこと、なんだよね?
「もう怒ってなんかないよ。それにね」
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