第一章~外の世界~

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『それで妾は一時的にお主に憑依をして、無理に封印と言う名の鍵をこじ開けることに成功したんじゃ』  それは凄いことだよ……ね? この人は何者なんだ、守護霊て言ってたけど封印のこととか詳しいよね。 「あの、誰でしょうか?」 『うむ、まだ自己紹介がまだじゃったの。  妾の名はリーリエ ブラド。ブラディームーン帝国最後の帝王にして夜の支配者じゃった者じゃよ』  ブラッディームーン帝国て多種多様な魔者をまとめた国で王様は吸血鬼だったよね。  昔話とかではよく耳にする亡国の女帝……。 「なぜですか? そんなお方がなぜボクに」 『そう堅くなるでない。ただ単にお主が純粋で暇しないじゃろうなと思っての。  変な反乱軍と名乗る者共が国を滅ぼしてからここ二百年暇での、ちとした暇潰しじゃ』  そ、そうなんだ。 「あのところで今ボク凄く違和感があるんですけど、わかりますか?」  なんかね、髪の毛が紫になっているし、股には違和感あるし、声は高いし、胸部なんて前に比べると少し重くて何とも言えない感じなんだ。 『じゃから敬語はやめい。まぁそれで、違和感に関してじゃが、あぁなんじゃ、そのぉなぁ』  なんで気まずそうにするの?
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