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お母さんと黒いローブの人が互いに睨み合う。
その時間も長くは続かなかった。
突然、頭上から強い風が吹き付けてきた。
あまりにも急に強い風が吹いたから、ボクたちは風が吹き付ける方を向いた。
その視線の先には……。
口から涎をたらして目をギラギラさせた赤色のドラゴンがいた。
恐怖に固まってしまったボクにドラゴンはここぞと大きな口を開けて迫ってきた。
あぁ、周りがすごくゆっくりに感じる。
ボクの人生もここまでか。
あきらめて目を瞑る。
しかし痛みはいつになっても襲って来ない。
不思議に思い目を開くと……。
複雑な形の魔方陣がドラゴン周辺に展開されていた。
治癒のときの温もりを感じるから、お母さんが展開したみたい。
完成した魔法はドラゴンを四方八方囲うように四角い箱のような檻。
ドラゴンはその檻の中から出ようと暴れていた。
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