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あまりの恐怖にへなへなと座り込んでしまった。
「あっすまん」
座り込んだボクの姿を帝王様が見たとたん謝る声と同時にあの凍えるような寒さが無くなった。
「フム、リリィはやはり感じ取ったか」
お母さんはしきりに頷いているけど、ボクにはなんのことかがサッパリわからない。
「のぉ、今代の帝王よ。ちと、妾に顔を貸してはくれぬか?」
何か悪いことを考えた子供のような調子でお母さんが帝王様に声をかけた。
「なぜ今一番得体の知れない者になぜ近づかんといけないんだ?」
「お前さんの意見は聞いとらん」
お母さんはそう言うと瞬間移動したみたいに帝王様の顔の前に移動して額にデコピン? をした。
バシンと言う痛々しい音が響いた。
音から痛そうなそれをもろにくらった帝王様は仰け反りながらも倒れなかった。
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