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「あぁ、すまない。つい悪い癖でな。
このままの姿でいっても説得力ないし、取るか」
そういうと帝王様は本当にフードを取っちゃった。
フードの中の素顔はてっきりおじさんか、格好いい人なのかと思っていたけど、どこにでも居そうな黄色い髪のやや目がスッとした30代の男の人……ちょっと残念。
「先ずは自己紹介からだな。
俺はアイラ ヴァレンシュタイン。ギルド月光の旅団のマスターで、帝王の座に就かせて貰っている。
君に関してはさっきお母さんが魔術で大方見えた。それを踏まえて君に養子に来てほしい。
君の前のお父さんは弐級貴族、つまりこの国でも二番目に位の高い貴族の現当主だ。
家ではいい親をしてたが裏では何かをしているって言われている家でな、立場上公にできず潜入調査も行った部隊がことごとく殺されている。
今の君を見ると甘い言葉で家に帰らせ、壊れるまで使い倒すだろう。
そこで君を悪用させないためにも俺が保護したいと思う。ダメか?」
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