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「ダメって言われましても……」
困っているボクを見ているお母さんは、猫の顔のまま微笑むと言う器用なことをしていた。
それがまるで自分の好きなようにすれば良い、と言ってくれているみたいで頼もしく、暖かかった。
「え~と、こちらこそよろしくお願いします」
目から温かい滴が頬を伝う。
今日、ボクは全てを失い、それ以上の温かいものを手に入れた。
「あ~これからは敬語は使わんでいいぞ、それとお父さんって呼んでくれ」
「うん、ありがとうお父さん」
暖かな風がボクたちを包み込んでくる。
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