3824人が本棚に入れています
本棚に追加
太陽が真上を少し過ぎたぐらい、ボクと新しいお父さんとお母さんでこれからの話をしていると、グチャっと聞きなれない音がお母さんの方から聞こえた。
見ると尻尾が落ちて、グロテスクな姿になったお母さんがいた。
いや、尻尾だけではなく、目も片方が無くなって地面に落ちて、目のあった場所はポッカリ空いていて、見るに耐えない姿になっていた。
お母さんが消えると言うと恐怖に体がピクリとも動かない……。
そんなボクの目の前を直ぐになにかが間に入ってきた。
「おい、どうなってんだ?その姿」
頭の上でお父さんの声が聞こえる。
「ふむ、どうやらこの肉体が今の姿を保てなくなったようじゃな」
お母さんは平然としながら、さも当たり前のことを言うように言っているけど、このままだとお母さんが消えちゃう……。
「リリィよ、そんなに気にするな。また別の体を探せばよい。
そうじゃの~、妾の体とかはどうじゃ?」
お母さんに危機感はないみたいで次の体をどうするか聞いてきた。
「ちょっとまて。
お前の体残っているのか?」
「王族は何かとの、古き血と新しき血が交ざっておるお陰で長寿や肉体的老化はしにくくなったんじゃよ」
「確かに人型の方がなにかと便利だしいいな」
お父さんもお父さんで納得したらしい。
最初のコメントを投稿しよう!