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「え~と、ヴァンピーロ城の地下にあるみたい」
それを聞いたお父さんは顔をしかめてお母さんに聞いてきた、……見当違いの方向を見ながら。
「知ってるとは思うが、あそこは今ブラディームーン帝国では無いんだ。
いくら俺でも城の近くに行けたとして、中には入れない。
入るには帝王の身分を使うのがいいが、職務乱用は処罰の対象だしな」
お父さんはお母さんに国がないこと、自分の力でも入れないことを伝えた。
「くくく、わざわざ妾たちが城に入らんでもよいのじゃがの」
「どうやって城に入らずにお母さんの遺体を使うの?」
「ん~、俺たちが入らずに遺体を……あぁ、その手があったか。なるほど良いことを考えるな」
お母さんとお父さんだけが納得して、何故かこのときだけは互いに向き合ってニヤニヤする。
ボクは置いてきぼり! む、なんかイヤだ。
「ねー、なんなの?その方法って」
もう、二人ともボクを除け者にして。もう知らない。
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