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白い建物……ここがお父さんが持っているギルドか。
お父さんに手を引かれ連れられるがままにボクは建物の中に入っていた。
中は外と同じで白を基調にした大きな広間が広がっていて、依頼が書いた紙を貼るボード、所々ある椅子にはなにやら楽しそうに話をしているグループがあちらこちらに、そしてカウンターにはこれまた白い服を着た女性たちがニコニコしながら様々な人と紙を見ながら話をしている。
その中の一人がお父さんに気付いた。
「あっマスター、お帰りなさい」
そう言いながら近づいてきた受付の女性が横にいるボクとお母さんに目が合い固まってしまい、束の間の静寂がボクたちの間に流れた。
そして、とてつもなく煩い声が施設に鳴り響いた。
「え、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
あまりの大きさに周りの人が敵襲かと思い、各々の武器を構える程の大きな声の現況に目を向けるとその人たちもボクたちを見るや固まった。
皆の視線がボクに向いている……。
怖い……とても怖い……。
前の家みたいなことになるのだろうか?
あまりの恐怖にお母さんの背後に隠れてしまう。
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