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第一章~外の世界~
気付くと滝のほとりに倒れていた。
「ここ……どこ?」
『お、起きたか』
頭から直接話しかけられているような声が聞こえる。
「誰?」
『そこまで警戒せんで良い。妾は今、お主の体に憑いている霊じゃ。まぁ俗に言う守護霊じゃな』
今凄いこと言ったよね、守護霊て……。何かから護ってくれるあれだよね?
「あぁ、ボク死んじゃったんだね……」
『お主はまだ死んどらんよ。妾がお主に憑依して、逃げることが出来たんじゃからな』
「どうやって逃げれたの」
『転移魔法じゃよ』
「なんで?ボク魔力無いんだよ」
『む、あるぞ。封印されてただけじゃ』
封印?
『ぷっ顔に出ておる』
えっそんなにボクの表情分かりやすいかな?
『まぁ良い。
なぜお主に魔力が封印されたかと言うとじゃ。弱く魔力が高い者が現れると、強くなろうとする魔物が喰いに集まる。じゃからお主のような赤子は己と母上を守ろうとして自ら封印の手段を取るんじゃよ』
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