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第三漂流
病室を後にした僕は、体の奥から沸き起こる(わきおこる)怒りに、身悶え(みもだえ)しそうだった!
あの、明るいみどりさんをココまで苦しめた男、浜田博之!
病院の壁を殴りたくなる衝動を必死に抑え、自分の車に乗り込んだ。白い軽自動車だったが、アクセルを強めに踏んで、荒々しい運転で出て行く!
どうにも、気持ちが収まらない! 浜田のあの、年齢よりは若く見える柔和(にゅうわ)な顔を思い出すと、無性にイライラしてくる!
とにもかくにも、帰宅した。
築5年程の、2階立ての洒落た感じのアパートだ。男の一人暮らしだから、気ままなものではある。鍵を開け、居間に上がりこむなり、どっかりと座り込み、頭をかきむしった!
どうしたものか判らないままに、色んな事を考えるといった、とりとめのない状態に陥って(おちいって)しまった。
考え込んだ挙げ句(あげく)、とりあえず浜田の家に行ってみる事にした。
僕的には、少しでも体を動かしとかないと何かが爆発しそうだったし、 新しい進展を期待したかった。
僕は車の鍵を取り、再び外出した。
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