退院

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 暫く(しばらく)3人で談笑(だんしょう)していたら、流石に(さすがに)みどりさんは疲れたらしく、 「御免、隆之。今日はもう、休むよ。御免ね」 と、席を立った。 「判った」  心配になった僕も立ち上がり、2階のみどりさんの部屋まで送る。 「大丈夫?ゆっくり、休むんよ」 「うん。」  ベッドで横になったみどりさんは、本当に儚げ(はかなげ)に見えた。  僕は、みどりさんの頭をそっと撫でながら、 「何かあったら、すぐに連絡しておいで」と、優しく話し掛けた。 「うん♪」  僕がずっと頭を撫でていた事で、心が落ち着いたのか、みどりさんは、僕の手を両手で握りながら、自分の頬にすり寄せた。  みどりさんの愛しさに胸を締め付けられながら、僕は立ち上がり 「じゃ、帰るね」と、みどりさんの優しい手をそっと外した。心が痛かった! 「有難う。隆之」  みどりさんの声を聞き、扉を静かに閉めた。
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