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1階に下りると、居間に居るお母さんの背中が見えた。さっきまでの談笑の雰囲気が嘘みたいな、寂しげな背中だった。だから、余計に明るい雰囲気で、
「みどりさんは、相変わらずなキャラですね。もう、かなり調子良くなったんじゃないですか?」と、話し掛けた。
お母さんは考え事をしてたみたいで、
「あら!隆之さん!御免なさいね。ぼぅっとして!」と、慌ててた。
急いで新しいお茶を出してきたお母さんは、何かを言いたそうな様子がありありだった。それだから、逆に僕の方から話を切り出した。
「お母さん、どうしたんです?せっかく、みどりさんが退院したのに…」
「すみません、隆之さん。私、本当に心配なんですよ」
お母さんは、ポツリポツリと苦しみを打ち明けてきた。
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